映画ワンダーウーマン 感想・考察「ガル・ガドットハマり過ぎ!第一次世界対戦に介入する女性ヒーロー像の意味とは」

※結構ネタバレ致します。

ワンダーウーマン公開ポスター

ワンダーウーマン良かった!面白かったというより、良かったという感想が先に来る!最も善良で、最も明確なヒーローが誕生しました!!

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基本情報

監督 パティ・ジェンキンス
脚本 アラン・ハインバーグ
原案
ザック・スナイダー
アラン・ハインバーグ
ジェイソン・フュークス(英語版)
原作 DCコミックス
製作
チャールズ・ローヴェン
デボラ・スナイダー
ザック・スナイダー
リチャード・サックル
製作総指揮
スティーヴン・ジョーンズ
ジェフ・ジョンズ
ジョン・バーグ
ウェスリー・カラー
レベッカ・スティール・ローヴェン
出演者
ガル・ガドット
クリス・パイン
ロビン・ライト
ダニー・ヒューストン
デヴィッド・シューリス
コニー・ニールセン
エレナ・アナヤ
音楽
ルパート・グレグソン=ウィリアムズ(英語版)
撮影
マシュー・ジェンセン
編集
マーティン・ウォルシュ
制作会社
DCフィルムズ
ラットパック・エンターテインメント
アトラスエンターテイメント(英語版)
クルエル・アンド・アンユージュアル・フィルムズ
テンセント・ピクチャーズ
ワンダ・メディア(英語版)
配給 ワーナー・ブラザース
公開
2017年8月25日(日本)
上映時間 141分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $149,000,000

「3秒あらすじ」
女しかいない神秘の島で大いなる力を備えた姫ダイアナがある日男と出会い、外の世界が戦争中だと知る。彼女は、悪を倒し戦争を終わらせようと島を出るが、戦争は人が持つ性だと知り絶望する。それでも、人が持つ愛も知り、その為に戦うようになる。

守るべきものが、どんなヒーローより明確に戦っている

ダイアナ(ガル・ガドット)が悪辣非道なドイツ将校を殺しても戦争は止まらず、その時彼女は戦争が人間の性なのだと初めて理解する。「人間は守る価値のない存在なのではないか?」という問いこそ、本作の最も核となる問いだが、その答えをハッキリと映画の中で明示し、ダイアナは大いなる力を振るう理由を見つける。

本作の非常に面白い点は、スーパーヒーローが第一次世界対戦に連合軍側として介入するという事だ。
無敵のスーパーヒーローなのだから、彼女の前ではドイツ兵なんて紙くず同然に壊滅するのだが、彼女はイギリス人でも、フランス人でもない。どこの所属でもない彼女が、ドイツ兵を倒すのはその悪逆とした所業を放ってはいられないからである。
「悪を倒す」こそ、スーパーヒーローの使命だが、戦争とは正義のない悪そのものであり、その中で戦う事に真の正義はない。
本作はその事をあらゆる方面から深掘りして描いている。

「正義」とは何か?はバッドマン等DCコミックの最大テーマだが、本作では敵を明確にする事よりもむしろ、守るべきもの、救うべきものは何なのかを明確にする事で答えとしている。
つまり「愛」だ。ダイアナは、スティーブ(クリス・パイン)が己を身を呈して「毒ガス弾」を超上空で爆破させる姿にこそ、愛を見た。彼女が戦う理由は、彼のような愛を持った人々を守る為だ。
そのシンプルな信仰を槍として、ラスボスを貫く姿はかつてなくピュアで、泣けるほど善良なヒーローの姿だった。

ガル・ガドットすげえ!!ワンダーウーマンそのもの!!

このキャスティングは凄いっ!よく見つけてきたよザック・スナイダー。バッドマンVSスーパーマンではいきなり出て来て、美味しいとこ取りしたけど、誰さん?って感じだったけれど、本作では素晴らしい存在感を出していた。
ダイアナ=ワンダーウーマンが持つ、ピュアさ、正義感の強さ、優しさ、賢さ、何より力強い優雅さ。どれも欠けることなく持ち合わせていました。
作戦会議に混じって、シュメール語を読み、化学式を解読する。気取る風もなく聡明さが伝わってくるシーン。
スティーブ(クリス・パイン)に優しげな愛のこもった目をまっすぐに向けてダンスするシーンも、初めて駅でアイスを頬張り店員に「美味しい。あなたはもっと誇るといいわ」と伝えるシーンも、どれもダイアナらしさを伝える味付けなのだが、嫌味が全くなく素直にダイアナという人間を感じる事が出来た。
演出だけではなく、ガル・ガドットという女優が持つ魅力そのものなのではないかと思う。本当に役に合った名キャスティング!ディティール付けをすればするだけ、どんどん魅力的なキャラクターになるんじゃないかと思う。
そして、12年間ダンサーをしていただけあって、とても魅せるバトルシーンをする。これはとても新鮮だった。
殺陣のキマり方がとても躍動的!多用したスローモーションと相成ってとても舞台的な演出で、今までにないスーパーヒーローです!!

ハッチャケコミカルと優雅さで躍動感のあるバトルシーンが素晴らしい!!

ザック・スナイダーの独断場的なスローモーションと多角的なアングルからの斬新で現実感の一切ないコミック感満載の演出はもちろん今回もバリバリ絶好調でしたが(膝蹴りからの敵と共に窓ガラスぶち破るコミカル演出is最高!)
本作はコミカルさだけじゃありませんでした。戦う女性が数多く出てきますが、彼女達の戦いに含まれた踊りの要素、バトルシーンの中でも優雅さや、柔軟さが特にフィーチャーされており、この二つの異なる要素が特にワンダーウーマンらしさを強く感じて非常に印象的でした!(個人的には、あり得へんコミカルバトル演出はやっぱり大好きだけど)

衣装と小道具がとっても世界観にマッチしてるっ!

冒頭、セミッシラの女戦士達の俗世とは離れた神秘さを醸し出す服装。セクシーながら力強い印象もバッチリある
監督は「彼女達は実用性を重視している」という考えのもと余計な装飾はなく、シンプルで魅力的な衣装にこだわったとの事。
しかも、衣装のリンディ・ヘミングはインタビューの中で「彼女達はあの島でずっと暮らしているとしたら?何を入手出来たかというところまで意識して、素材も天然織物や銅や銀などに集中した」と語っているのだから素晴らしい。
キャラクターが細部に宿るとはまさにこの事だと思う。

イギリスに着いて高級百貨店「セルフリッジズ」で、ダイアナが身につけたのは、初めて女性向けに作られた軍服。
ハットと眼鏡を組み合わせた凛々しくもチャーミングな衣装だ。
インディアンの酋長(ユージーン・ブレイブ。ロック)の格好も、持ってるライフルも雰囲気があるけど、お洒落ですごいセンスあふれる衣装達でした!
小道具についてもゴッドキラーなる厨二全開の剣も、盾も、鞭もどれも作り込まれた意匠で、この点はマーベル作品には全く引けを取らないどころか、向こうは何かとメカニクルにしてくるきらいがあるので、その点は全然違ってきっちり神秘的なもの出てきてて安心でした。

「ここから先は、何でやねんツッコミポイント集」

ドイツ兵の扱いが雑すぎ!!

あの残虐非道を極めたドイツ兵が、もう本当脇甘すぎなんです。何でもかんでもあっさり侵入されすぎ!
前線基地で開かれる舞踏会もあっさり(しかもダイアナ、背中の剣後ろから柄が丸見えや!)ラストの基地にもあっさり。
飛行機は簡単に奪われるわ、頼みの綱の毒ガス弾、飛行機も護衛は一人きり。(お前ら…本当に戦争してんの?)と思わせるガバガバ具合です。もう少し慎重な人達だったと思うぜドイツ兵。

ワンダーウーマン単騎で無人緩衝地帯突破はやっぱり流石に無理あった

彼女が銃弾を弾くのは、腕輪部分と盾だけなんです。他の部分も弾けるって描写はないし、無人緩衝地帯でも腕輪で主に弾いてました。
だからもう気になって気になってしょうがなかった!側面と足元はどうなってるの?腹部と頭部を3発以上同時に射撃されたらどうなるの?って事。無人緩衝地帯ですよ?人が秒単位で死んでいく阿修羅の空間ですよ、そんないくら強くたって両手ブンブン振り回しながら走ってたら突破できちゃいました。ってあんまり雑じゃないですか!
もうちょっと演出のやり方はあった気がするんじゃないかなあと思えてならない。むしろ、ジャンプ力も凄いんだから一足飛びで良かったのではと思っていた。

まとめ

DCのスーパーヒーロー物としては異例のヒット(ノーラン三部作のバッドマン除く)なのもうなづける、とてもヒューマンな内容のヒーロー作品でした。
コミックアクション有り、反戦やフェミニズムメッセージあり、血の通った共感できるヒーロー像ありと色んな側面から楽しめるヒーロー作品。パティ・ジェンキンス監督でぜひ2もやってほしいです!

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