twitterで”日本の映画館もサブスクリプション(月額制)”にしたらいい。
という記事を読んで
「今のアメリカは月額制が主流なのだろうか?」
「日本でも導入されるとしたら、どんなモデルが考えられるのだろうか?」
と気になったあなたのために、本日はアメリカの月額制映画館の2019年最先端をまとめてみました。
目次
4社がしのぎを削っており、その価格モデルは各社まちまちです。
一月3本で1000円程度や月額見放題。
複数プランによる選べる価格設定など試行錯誤の真っ最中です。
実際どの程度のお得感なのか。
ご紹介いたします。
↓日本の映画館を月額制に!の参考になった記事。
アメリカの映画料金は通常いくらなのか
そもそもの現在の映画料金についてです。
日本での映画料金は、1回観賞する場合
通常:
1800円前売
レイト割引:
1400〜1300円
ファーストデイ、レディース(メンズ)デイ、学割、シニア割:
1100円
[他]
3D:+400円(メガネ代込)
IMAX:+500円
IMAX4D:+1200円
dolbyatomos:+200円
が一般的です。
アメリカでは、1回観賞する場合
・時間帯や曜日でも金額が違う。
8ドル50セント〜9ドル。
(850円〜900円)
※平日昼間は半額。
(400円~450円)
<(例2)ニューヨーク市内の映画館>
夜間料金で10.21ドル~15ドル
(1000円〜1500円)
地区と映画館によって開きがあります。
15ドル近い映画館は、正午前なら8ドル75セント割引があります。
(850円)
[他]AMCシアターの例
3D:+4ドル(400円)
IMAX:+6ドル(600円)
都市や映画館での違いは、音響やプレミアムシート、売店(ポップコーン)との組み合わせ、ポイント付与など各種サービスの違いがあるためです。
結構違いますが、
アメリカ全国平均は、8.93ドル(978円)です。
月額制1番乗りだったmoviepassサービスは、大赤字!?
アメリカ月額制映画館の話をするなら、moviepass社の一番名乗り話をしなくてはならない。
2017年8月、月額10ドル(約1000円)で1日1本まで観賞できる実質上の見放題プラン開始。
加入者殺到の大ブレイク!
↓
大赤字による資金ショート!
↓
1.5倍の値段に引き上げ!
観賞できる作品を制限(人気作は制限対象)!
と見事な初航海大破によってmoviepassの名を覚えている方もいるかもしれません。
しかし、2019年現在は違いました。
不死鳥のように蘇り、真っ当なビジネスとして立て直しました。
そして、映画月額サービス4強の1角と成っていたのです。
アメリカ月額制映画館の4強とは
現在、アメリカで月額制の映画館経営を行なっているのは4社。
- AMCスタブAリスト
- cinemarkムービークラブ
- moviepass
- Sinemia
です。
では、順番にご紹介していきましょう。
AMCスタブ-Aリスト
AMCシアターズ (AMC Theatres) の定額制サービスです。
AMCシアターズは、エンターテイメント社が運営する北米で2番目に大きな映画館チェーンです。
アメリカ、イギリス、フランス、カナダ、香港など6か国に358館、5,128スクリーン所持しています。
日本市場も過去(1996年)参入したが、2005年に投資効率が悪いと判断し撤退。
ユナイテッド・シネマなどに売却しています。
価格:
月額19.95ドル(約2000円)
サービス概要:
週に3枚(月に12枚)のチケットを配布。
IMAX、3D、dolbyatomosを含む観賞チケット。
また、飲食物の購入、ポップコーンなどの無料サイズのアップグレード特典も付く。
条件:
AMCシアターのみに適応。
3ヶ月は会員資格が持続されます。
お得度:
月に3回を観ると元が取れます。
ただし、3dやIMAXが観れる地区ならさらにお得です。
オンライン等で前売り購入もできるということで、シンプルで使いやすいプランですね。
Cinemark theaterムービークラブ
2017年末にシネマチェーンCinemark theaterによって発表された定額プラン。
シネマーク・シアターズ (Cinemark USA; NYSE: CNK) は、2008年時点でアメリカと南米に414サイト、4717スクリーンを所持しています。
アメリカ国内38州に289サイト、3688スクリーンを持つ3番目に大きい映画興行チェーンです。
南米12カ国にも125サイト、1029スクリーンを展開し、展開地域が最も多様です。
価格:
月額8.99ドル(900円)
サービス概要:
月に1枚のチケット。
2D作品のみ。
売店での20%off特典アリ。
未使用分は次月繰越できます。
条件:
ムービークラブCinemark映画館のみ適用。
お得度:
場所によっては、100円~200円安くなります。
(プレミアムシートなどがあればさらにお得)
ポップコーンと飲み物が20%割引きされます。
MoviePass、Sinemia、AMCスタブ-Aリストと比較すると利用数は微々たるもの。
サービス内容的にもかなり地味ですね。
movie pass
MoviePass、Inc.は、米ヒリオス社およびマセソンアナリティクスが多数所有するアメリカの定期購読ベースの映画発券サービスです。
2011年、ニューヨークにて設立。
2017年8月にサービスを開始することが発表。
サービスは月に2、3本の映画限定。
市場規模に基づく価格の「無制限」プラン(月間55ドル)。
その後、月間10ドルプラン。
など、いくつかの価格体系を通過した。
価格:
月額9.95ドル(1000円)
サービス概要:
月に3枚のチケット相当に使用できる特殊なデビッドカードを配布。
ほぼすべての米国の劇場でチケットを購入できる。
3D、Imaxは別料金。
3本の映画チケット消化後も、2〜5ドルの割引を受けることができます。
条件:
別日前売り不可で、当日のみの販売。
作品制限あり。1日6作をmoviepass側が提示したものを選べます。
※サービス更新が速い時は毎週変更することで有名なので、現時点です。
お得度:
1月に1本でも観れば元が取れます。
前売り不可、作品制限有り使いづらい部分がありますが、1本分で3本観れるのは映画好きとしては最高です!
劇場を選ばないところも良く、なんだかんだで最強説が各所で出ています。
Sinemia
サブスクリプションベースに類似した映画チケットサービス。
2014年ロサンゼルスにてRıfatOğuz(CEO)が設立。
会員は2D、3D、IMAXなどあらゆる映画観賞を可能にできるさまざまな購読プランを提示しています。
アメリカ、イギリス、カナダ、トルコ、そしてオーストラリアにまで広がっています。
価格:
[2dのみ]
月額3.99ドル(400円)
→1月あたり1作品分。
月額6.99ドル(700円)
→1月あたり2作品分。
月額19.99ドル(2000円)
→1月あたり30作品分
[3D/4D/IMAX]
月額5.99ドル(600円)
→1月あたり1作品分。
月額8.99ドル(900円)
→1月あたり2作品分。
月額13.99ドル(1400円)
→1月あたり3作品分。
月額29.99ドル(2000円)
→1月あたり30作品分
通常のプランより平均20%安い「平日限定」プラン有。
「ファミリープラン」は月額9.99ドルから。
サービス概要:
毎月のチケットの固定数に応じた決済システム。
(アプリが提供する一時的なデビットカードを介した支払いシステム)
Mastercardが使える全ての劇場で観賞できます。
アプリによって、前売り券購入のサポートを行ってくれます。
未使用品は次月繰越できます。
条件:
チケット処理会作業に別途1.4ドル(140円)の追加料金を支払う必要があります。
※Sinemiaも価格等のメインサービスの変更が毎週のように行われているため、現在の情報です。
お得度:
1本400円も2000円で30本というのも価格破壊的ですね。
月額はちょうどmoviepass社が大破した時の2倍ですが、ちょっとやり過ぎなのでは?あの時のmoviepass化しているんじゃないか?との声も。
これからの動きに要注目です。
『おまけ』日本にもある月額制・TOHO1ヶ月フリーパス
TOHOシネマズが提供するシネマイレージカードの特典です。
6000マイル分貯めるともらえました。(2019年にサービス終了)
1分=1マイルなので、120分映画だとしたら50本分です。
全て1100円日を狙っても33000円かかるパスポートです。
”毎度ありがとう還元”ですね。
まとめ
これからさらに発展していきそうな様子な映画館の月額制。
日本も今、サブスク戦国時代に突入しています。
今後、どうなるか気になりますね。
個人的には、映画大好きなのでもっと盛り上がって欲しい。
作品数こそここ4年で格段に増えたのに、興行収入は微増状態。
ビジネスモデルの一つのカンフル剤になったら良いなあなど思います。