映画スパイダーマン ホームカミング 感想「責任は分かち合える」

※結構ネタバレ致します。
※あらすじやキャスト・スタッフ等の詳細情報は、割愛しております。
気になった方は、wikipediaリンクにてチェックしてみてください。(公式より内容充実してる!笑)

スパイダーマンホームカミング公開ポスター

スパイダーマンも大好きだけど、何よりMCU(マーベルシネマティックユニバース)が大好きなので、本作は見る前からスパイダーマン史上一番楽しみにしてました。
アイアンマンとスパイダーマンというタッグじゃなくて、ピーターパーカーとトニースタークの絆やタッグに仕上げてくれると確信してたから!!これ言ってる意味分かってくれますかね?スーパーヒーローの話じゃなくて、ヒーローとなった人達の話っていうところが、そしてそんな人達がリンクするって文脈が私の心の琴線にジャストミートするんですよっ!!

「3秒あらすじ」
スーパーパワーを突如身につけた少年(15歳)が、スーパーヒーロー「アイアンマン」ことトニーに認められる為、一人街で正義の味方を続け大きな敵に立ち向かう中挫折を経験してしまうが、最後は悪を打ち、自らの成すべき事を見つける話。
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全編に溢れるポップな軽快さが最高!

いきなり賛否両論のところから突っ込んでいきますが、本作はなぜピーター(トム・ホランド)がスパイダーマンになったのか、(遺伝子操作された蜘蛛に噛まれたやベンおじさんが悪党に殺される)などがバッサリカットされた時点から物語がスタートしています。
要するに、心身共にピーターパーカーはスパイダーマンになって少ししたところから、本作はスタートしています。
これにより可能なった事は、
・ピーターの学生生活(より複雑なピーターの交友関係)
・ピーターが持っている明るさの表現です。

いずれも今までの全5作で描かれてこなかった側面に着目して描かれています。
今までのスパイダーマンはヒーローのきっかけとなるエピソードがどうしても理不尽な為、彼が背負っているものはいつもとても重たかった。軽口を叩く軽快さはあれど、深刻なヒーローである事に変わりはなかったがそこをバッサリカットし、また映画全体をとにかくコミカルに仕上げMCU版はかつてないほど、コミカルで明るく幼いスパイダーマンが描かれている。

冒頭の自撮り動画で浮かれている様子や、ハッピーへのヒーロー活動定時報告(道案内してチュロスをもらったなど)に、悪党相手(アヴェンジャーズのお面つけてる!!)に「会いたかったよハルク」など軽口を使いまくる様子。などなど。
それだけじゃなく、友人でありバディのネッド(ジェイコブ・バタロン)の存在もポップを押し広げてくれる良キャラ!

ピーターの学生としての側面が存分に深掘りされている

ピーターはどんな高校生だったのかという側面に対して本作は、発明家で優秀な生徒でありながら、冴えないギークという側面をしっかり描いています。
またコミック原作の要素を拾い上げながらより現代風にリメイクもされています。
ジョン監督もインタビューで「現在の高校生を参考にしようと話を聞きに行ったら、今は勉強が出来る方がクールだとわかったんだ。それをうまくとり入れる事が出来た」と話している。
クラスの風景を切り取り、難解な質問に的確に答えるピーターの下りはもちろん、親友ネッドとのやりとりが実に新鮮ながら今風で個人的にはとても良かった。
二人だけのshakehandサイン(握手した後、手のひら開いたり閉じたり交差させたりするやつ!)、家でレゴデススターを作るくだり。非常時の為、とっさに盗んだ車のヘッドライト点灯の仕方をネットで調べる下りなんて大好き。
しかも、すぐにネッドにはスパイダーマンである事がバレるとピーターに、「俺、人に黙ってなんて絶対いられないよ」なんて言っちゃう展開今までありましたか?(いや、ない)こういうポップな関係はおいおい話が重くなっても救いになってくれると思うので個人的にはとっても良いキャラだなあと思います。
監督曰くミッションインポッシブルの”イーサンとベンジーのようなイメージ”との事。今後もドタバタギークバディとして活躍してほしいです。

トニースターク製 スパイダーマンスーツのお茶目さと格好良さが最高!

本作はコミックを意識した中で最も活躍したのが、このスーツだったと思います。
本スーツは目元がモード毎で多彩に変化します。(監視強化モードで目元が細くキリッとしたり、強制撃退モードで赤くなったり)感情表現とリンクするお茶目さがスーツに内蔵されているんです!ここが、とてもユーモラスでポップでとても良かった!
そしてAIアシスタントのカレン(ジェニファー・コネリー)の存在。
動の中でのセリフの掛け合いってMCUのすごく良い持ち味の一つだと思う。真剣さの中にあるユーモアみたいなものを凄く上手に取り入れてくれるのに欠かせない存在感でした。
キャスティングもアイアンマン(トニースターク(ロバートダウニーJr)のAIジャーヴィスの声を務めるポールペタニーの実の奥さんというんだから、ニクいね。

そして、もちろんトニー製なので満載仕込んだギミックが最高。
機能制限状態をsaveモードじゃなくて、補助輪モードってコードにしてあるお茶目さがいい。ウェブシューターがやたらいっぱいあたり、ヒーター機能が付いてたり、偵察ドローンや声を低くする機能とか!よく考えたらギミックで役立ったのドローンと発信機だけっていう。無意味なハイテクさがまたユーモアを助長してましたね。

「責任」の捉え方が、ティーンズ的で救いがある!

ピーターは前作シビルウォーで、トニーに力を貸して以来、次にアヴェンジャーズの任務に参加する日を心待ちにしNYのヒーロー活動に勤しむ毎日。
ピーターはトニーに認められたいがために、世直しを続けている。
それなのに本作の悪役バルチャーに出会い、なんとか彼の悪事を止めようとしては窮地に合い、その度トニーに助けられてしまう。
あわや大惨事を起こしてしまうピーターにトニーが大人として責任を問う、本作の一番の盛り上がりどころであり、他のスパイダーマンとは一線を引くシーンだ。
”責任”という言葉こそ、スパイダーマンにつきまとってくる呪いの言葉だからだ。
「大いなる力には、大いなる責任がともなう」こそ、スパイダーマンのキラーキャッチフレーズだ。

スパイダーマンの存在が悪を呼び覚まし引き寄せてしまうネガティブループの世界観だった。
だが、本作での責任をトニーはピーターにこう諭している。
「もしここで一人でも死者が出ていたら君の責任、もし君が死んでいたら私の責任だ」

ピーターがヒーローの世界に入る責任をトニーが肩代わりしてくれているのだ。これこそMCUでやって本当に良かった部分だ!ピーターは孤独なヒーローではなくなった。
認められたいが為に、突っ走る軽率さによって挫折を味わったピーターだが、トニーのおかげで彼は自身の本当の願いを自覚する事が出来たのだ。
それに至るオリジナルの展開は王道ながら、実によく出来たものだった。ショッキングでビターで、まさにティーンズの成長そのものを見事に描いていたと思う。

そうしてピーターは認められるヒーローではなく、自身の中にある「悪を野放しできない」気持ちに呼応して駆け出し、悪をくじくのだ。ちゃんと人助けの一本筋信念も描いているあたりピーターのヒーロー像を本作は見事に完成させたと言えると思う。

そして最後のある大きな決断により、ピーターは真のアヴェンジャーズの仲間入りを果たす。
この自身の願いと信念を確立させたからこそ、彼は確かにヒーローとなったのだ。

悪役の存在感がピカイチ!禍々しさと人間味のバランスがお見事

本作のとても良い部分として絶対にあげときたいのは悪役の存在感だ!マイケル・キートン扮するエイドリアン・トゥームス「バルチャー」の禍々しく凶暴なメカニカル怪鳥ビジュアルは重厚感と緊迫感を兼ね備えた素晴らしい造形だ。
羽が金属製のようで重さを感じながらジェットエンジンで稼働する乗り物感が実に良い。また、チェンソーのような物理的な大型武器として活用してたのもユニークかつ物騒でとても良かった。鳥キャラにありがちな爆風系でも一枚一枚の羽が武器になっているのでもない、全く新しい怪鳥バトルだった。

そして、何より価値があるのが彼が肉体労働系のポジションでありながら家族を愛し部下を大切に思っているところだ。奥さんから何度もメールが来る悪役なんて絶対とんでもなく悪い奴(政界の大物とか)ばかりだったが、彼は素直に家族のためには汗水垂らしている。説得力のある悪事に説得力のある対峙、そして譲歩!爆発的に感情輸入しやすい悪役がここに誕生してました!

まとめ

ユニークなスパイダーマンを生み出す事に見事に成功している作品。とにかく今までとは異なったMCUの世界に溶け込んだスパイダーマンが生まれたと思います。これからどんな風に繋がっていくのか全く見当もつかない面白さがMCUリンク作の面白いところです。一本の作品としてもきっちり成長が描かれているし、バトルシーンはもちろん大満足の出来なので楽しめるんじゃないかと思います!ただ私のようなMUC作品を追ってる人にとっては、全体通して大満足だよ!って映画としかもはや書きようがないのです。。

前作というか多少繋がってるよ!(こっちはまじ泣きの名作ですわ)

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