実写ルパン三世感想・考察「女優も俳優も良いです。肝心のオリジナルキャラは…」

※結構ネタバレ致します。

ルパン三世公開ポスター

アニメ、ルパン三世(PRAT2)の世界を似せようとした実写化作品。
駄作です。
本作は私の大好きな作品とは真逆のものなんです。つまり、ディティールが雑!!

「3秒あらすじ」
ルパン一味が師匠の後を継ぐ為、宝石盗み出し対決に参加するも、ライバルに師匠を殺され宝石も奪われてしまった為、宝石を取り返し師匠の仇を討つ話。

というわけで、何が雑なのポイント〜!!

犯罪集団ワークスの皆さんの会話や関係性描写

本編オリジナルの犯罪手段ワークスの面々が3名ほどいるんですが(マイケルもそのうちの一人)、パーティーでの会話なんて結婚式の二次会みたいなノリなんです
ルパン「お前らなら、あの位じゃやられねーってわかってた」って言って、笑いあったり、不二子からエスコート相手に指名された男が他の男共にピースサイン送ったり。不二子はクラスで人気の女子じゃないでしょ?お前ら犯罪集団やろが!
コミカルさを出しつつ、ワークスの面々が家族同然のような親しさを演出しようとしたのは分かりますが、仲睦まじい関係=親しさなの?仕事仲間同士のプロ集団なんでしょう?険しさや我道が宿ってるところ見せてよ。

不二子ちゃんはもっと狡くフットワークが軽い女が良かったな

どうにも普通のセクシー喧嘩強い女となってしまった不二子(黒木メイサ)。キャスティング問題ばかりが取り沙汰されていましたけど、そもそもキャラクター浅くなってない?というのが私が一番気になったところ。
狡賢く、柔軟で、執念深く、女の魅力を知っている女。峰不二子だが、そこまでは取り込めていなかったように思う。

冒頭、マイケル(オリキャラ)が爆弾を仕掛けたイヤホンに着信で爆破させるギミックを操る下りがある。
初めにルパンに着信する→ルパンのイヤホンが爆破する。
次に不二子に着信して、ルパンを脅すシーンだ。
何が起こるかわかりやすく、マイケルのキャラも分かる良心的なシーンだ。

ルパンは結局、盗んだものをマイケルに投げて渡す。
それでこのシーンは終わる。終わってしまう。
何故だ!何故不二子が電話口に出ないんだ!こうだろ!?
***
不二子「手に入れた?マイケル」
マイケル「ああ。お前の言う通り、素直に渡したさ」
不二子「ルパンはそういう男、なの」
マイケル、ルパンにケータイ電話を投げて渡す。
不二子「ごめんねえ〜ルパン。女の武器は使わなきゃね」
ルパン「そりゃないぜ〜不二子ちゃーん」
不二子「またパーティーでね〜、一杯くらいご馳走するわ」
ケータイから煙が噴き出す。
煙が晴れるとマイケルの乗ったバイクが遠くに見える。
ケータイの画面には、可愛げのあるセクシー気な不二子。
***

とこう来るのが、私の知っている不二子像なんだよ!
なんだよ、その後の「警報を気にしてた私(達)がバカみたい」ってセリフ!
そんな頭悪いセリフ、不二子は言わないだろ!!
後で不二子がルパンを騙すシーンが出てくるけど、そうじゃないんだ!
一回やっとけばいいでしょお約束とかじゃなくて、不二子って女はそういう女なんだよ!
しかも銭形と組ませるなよ。銭形は自ら敵地に飛び込むタイプで不二子を使っておびき出したりしないだろ!

その割には、衣装から話し方から展開、ストーリーに至るまでアニメ版をかなり意識している。

まずね!謎の屋上バーベキューです!ラグジュアリー感を出したかったんだよね。分かるよ。
でもね、どう見てもどこかの屋上で衣装着た若者達がBBQしてるだけなんだよ。
普通に座って肉とか食ってさ、五右衛門一人だけ七輪で炙ってたけどそういう問題じゃありませんから。
座り方だし、食べ方だし、撮り方を出来るだけ人数写すようにしちゃったから、セット感すごいし動くなり音を出すなりしてエフェクもかけないからもうなんというかありのままなんです。
イメージを広げる猶予をくれよ。
あと、ルパンの本名の下りは何だったの?自分の妄想日記でも書いてたのルパンは?ラストの伏線かしら(回収されませんでしたけどね)まさかただキャッキャッするだけの場繋ぎ会話?

そして、プラムック宅に侵入する前の戦略会議。
3Dホログロフィック調の標的建物内部構造ビジュアルは鉄板だから良かったです。
でも、何で次元は急にルパンの肩を抱いたりするの?何でなの!意味はないの?

というか金庫をチームワークで開ける下りさ、ハッキングだから仕方ないかもしれないけれど、ヨゼフがキーボードカチャカチャしてる指先3回も映すってマジかよ!お前らハッキングってキーボードカチャカチャだけかよ。そここそセリフ使えよ!

マイケル君の事情がルパン一味と密接にリンクさえしていれば…

本当、もうぶっちゃけこれに尽きる気がするんです。マイケルの事情はね理解したんですよ、ドーソンさんを殺しちゃったのも
分かったんです。でもね、いきなりセリフでバー言われてもピンと来ませんし、何より主人公達誰も関係ないじゃないですかー
主人公が絡まないドラマじゃそそられないんですよ。主人公と同じ境遇なり、同じ悩みなり傷なり、もしくは主人公はほっとけない性格だったり、それが不二子が兄弟って事なんでしょうけど、それこそずっとマイケルと組んでてくれないと分かりませんやん。しかも不二子じゃいよいよ分かりませんやん。今まで不二子そんな設定なかったですもの。
っていうのがもう置いてけぼり空間作り出してしまった最大の要因な気がします。

けど、見所もちゃんとあるよ!!

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アクションシーンはテンポ、カットともにナイス!

雑なキャラ描写とは対照的に、冒頭もそうだけどアクションの描写はカットも良く、肉弾戦でもひどくない位に見れる。
小道具ギミックも凝ってて常に見応えがありました。
アニメでお馴染みのカーアクションに関しては見事な出来だったと思う。(なんで急に車同士の小競り合いになったかは謎)
もし本作がルパンではなくオリジナルであのカーアクションが飛び出てきたら(これは!)と思ったに違いない。

背景や細かいエピソードは実にルパンらしい内容だった

プラムックという人物設定やら、セキュリティの設定。国の選定(シンガポール、香港、タイという雑多感)はすごく良かったです。二つ合わさって完成する秘宝や、世界最高峰のセキュリティを誇る金庫など脇を固めるストーリーや障害は完璧だったと思う。求めていたものそのものだった。

まとめ

アニメを実写で模写しようと頑張った結果、何にもなれなかった作品。
個人的には節々のディティールに溢れる適当さが気になってラストまで一体あれは何だったのだろう状態であった。

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