大ヒット映画「バーフバリ 伝説誕生 / 王の凱旋」は何がこんなにすごいのか?これが、新しいインドのヒーロー像だ!!

バーフバリポスター
これは、レジェンド(伝説)である。

神話をモチーフにして作られたストーリー&ドラマであり、本国インドでは待ちに待った2「王の凱旋」の公開時、劇場で開始5分以上紙吹雪は降り止まず、熱狂は歓声となり鳴り止む事はなかった。
バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!
一様に、観たものは口を揃えてそう驚喜連呼する。説明はいらない。バーフバリを称える事が本作の素晴らしさを十分に流布しているから。日本でもマサラ上映、爆音上映と未だ再上映が続く熱狂的な作品。

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基本情報

監督・脚本
S・S・ラージャマウリ
原案
K・V・ヴィジャエーンドラ・プラサード
製作
ショーブ・ヤーララガッダ、プラサード・デーヴィネーニ
音楽
M・M・キーラヴァーニ
製作会社
アルカ・メディア・ワークス
公開
①2015年7月10日(印)、2017年4月8日(日)
②2017年4月28日(印)、2017年12月29日(日)
製作国
インド
出演
シヴドゥ/マヘンドラ・バーフバリ、アマレンドラ・バーフバリ – プラバース(小山力也)
バラーラデーヴァ – ラーナー・ダッグバーティ(山野井仁)
デーヴァセーナ – アヌシュカ・シェッティ(喜多村英梨)
カッタッパ – サティヤラージ(麦人)
シヴァガミ – ラムヤ・クリシュナ(杉山滋美)
ビッジャラデーヴァ – ナーサル(あべそういち)
アヴァンティカ – タマンナー(英語版)(森なな子)
クマラ・ヴァルマ – スッバラージュ(英語版)(渡邉隼人)
ジャヤ・ヴァルマ – メカ・ラマクリシュナ(英語版)

あらすじ
①「伝説誕生」、遥か遠い昔、インドに栄えたマヒシュマティ王国より大勢の兵士たちに追われ、滝へ追い詰められた老女。胸に抱いた赤ん坊を救うため、老婆は自らの命を犠牲にするが、赤ん坊は村人に拾われ助かった。シヴドゥと名付けられ勇ましい青年へと成長した彼は、ある日美しい女戦士アヴァンティカと出会い恋に落ちる。彼女の一族は暴君バラーラデーヴァが統治する王国と戦いを続けており、それを知ったシヴドゥは自ら戦士となって王国へと乗り込んで行く。そこで彼は、25年間幽閉されている実の母の存在と、自分がこの国の王子バーフバリであることを知る。
②「王の凱旋」、父の家臣カッタッパから、ある裏切りによって命を絶たれ、王座を奪われた父の悲劇を聞かされる…。王位継承したアマレンドラ・バーフバリはデーヴァセーナと恋に落ちるが、王位継承争いに敗れたバラーラデーヴァの邪悪な策略により、王位を奪われたバーフバリはデーヴァーセーナと共に国を離れるが、地に降りても王たる品格を損われなない彼に憎しみに身を焦がすバラーラデーヴァはある計画を練る…。父バーフバリはなぜ殺害されなければならなかったのか? 母デーヴァセーナはなぜ25年もの間、鎖に繋がれていたのか? すべてを知ったシヴドゥはマヘンドラ・バーフバリを名乗り、暴君と化したバラーラデーヴァに戦いを挑む!

と、全く観た事ない人は熱心に長ったらしいあらすじを読んでくれた事かと思いますが、ぶっちゃけストーリーに面白いところはないです!!過去繰り返し語られた王族同士の継承戦争。ひねりもない勧善懲悪です。でも面白い!間違いなくレジェンドな作品。未来永劫、神話戦争ものを語る上で外せない作品です。では何が?というところをいくつかの項目に分けてご案内致します。

神話感の演出

バーフバリトップシーン

バーフバリ石像
どっちも1の初期シーンですが、シーン自体がどこか宗教画的なたた住まいながら、非常にストーリーを感じさせる画作りをしています。シーンのキメ方がとにかくケレン味たっぷりで濃厚なんです。

ちなみに上の方はトップシーンなんです。この子が勿論バーフバリです。
手だけ見えているのがお婆ちゃんなんですが「この子だけは!真の王マヘンドラ・バーフバリだけは!」と叫び自らは激流に飲まれてしまうのですがずっと手より上は水面にある。生かされる意思、そして王の宿命をこれでもかと感じさせます。
※ここで一つの映画内におけるリアリティラインを設けてるのもお見事ですね。本作では、激流に飲まれた人は流されませんし、手がくずおれたりしません!!

下のシーンは、成長したバーフバリがご神体の石像を持ち上げ移動させるシーン。”100回水をかけると願いが成就する。”という言い伝えの為に何度も急な岩肌を登り降りする老婆や女性達の為になんと神石を滝壺に移動させてしまう。
己の力の使い方を知り、そして神をも力づくで従わせる男。それがバーフバリ。

思わず称えたい王感の演出

バーフバリ象弓矢

本シーンなんと、象に鼻で巨大弓を持たせ片手で、今まさに矢を放とうとしているシーンである。なぜ片手なのか?なぜ象がそんな器用な真似をするのか?答えはそれが「バーフバリ」だからである。格好つける事を厭わない男の格好よさだ!このシーンに溢れ出るドヤ感を少しは分かって頂けるだろうか?

バーフバリ名シーン2
このシーンも名ドヤシーンだ。絶対権威の国母たるシヴァガミが愛する妻デーヴァセーナを糾弾している最中、バーフバリが割って入るシーン。剣でシヴァガミの激論を切り裂く様に、割り込む様が実に一本気で痛快だ。バーフバリは己の正しさを決して疑わない。それが絶対権威者への反逆であってもだ。その反逆の様子に対して涼しい顔で隣に居直るデーヴァセーナも強く気高い。王族かくあるべし!
ネットで最早バーフバリの代名詞となった「そなたは間違っている!切るべきは指ではない、首だ」もそうだけれど、とにかく迷いなく悪と矛盾を断罪するバーフバリの姿こそ真の王たる鏡である!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!

素晴らしいトンデモ感の演出

バーフバリ炎の牛

清々しいまでのCG演出で魅せる、トンデモ演出の数々が本当に愛おしいんです。
上のシーンもそうですけれど、他にも攻城戦で繰り出される椰子の木の”しなり”を利用して壁を飛び越える兵士達の馬鹿馬鹿しさや、傭兵長カッタッパの登場シーンで剣で剣を切り裂いてニヤリ!してたり、私が通常持っていた予測トンデモなさの範囲を余裕で突破してくれるのがバーフバリなんです。かの偉大な経営家、松下幸之助氏も言っていましたが「出る杭は打たれるが出すぎた杭は打たれない」。突き抜けてるトンデモ演出は完璧アリなんです。だってめっちゃ面白いもん。

トンデモ演出をギャグにしないドラマとのバランス

バーフバリ名シーン
とはいえ、本作をギャグ作品だという人は多分あまりいないと思います。面白さを第一義に置きながらも、本作は紛れもなく神話的王国ファンタジー大作なのです。そのために実に周到にドラマパートを巧みに配置しています。
本シーンは、矢を一回で3本(途中からもっと多く)も撃ちまくるチートバトル描写ですが、デーヴァセーナの危機に颯爽と現れるバーフバリ。彼女の耳元の鈴をバーフバリが射った矢がかすめてチリンと鳴る描写があります。彼女がバーフバリに恋をした瞬間です。矢と恋心を掛ける巧妙さもさる事ながら、事前にデーヴァセーナが矢を二本以上撃てないくだりも絡めての二人の初めての共同作業であり、彼の手ほどきにより、2本以上の矢を撃てるようになるという彼女が成長した姿をも見せています。非常に巧みな恋の伏線回収と動的なロマンチック展開をこのトンデモ演出に盛り込んでいるんです。

インパクトのある武器(や使い方)

インパクトのある武器
王国戦争ものなのでバトルシーンが多いのですが、単調なバトルシーンを実に丁寧に回避しています。その一つが武器です。上に書いた象弓矢もその一つですが、前方に回転する刃がついた馬車やモーニングスターなど武器に工夫が凝らされています。また、デーヴァーセーナを捕らえていた鎖を拳に巻いて宿敵バラーラデーヴァを殴り飛ばすなどドラマと絡めた小道具武器もわんさか出てくる為、武器一つとっても非常に見応えがあるのもポイントです!

女性達が皆、めっちゃ強いしカッコいい

バーフバリ、シヴァガミ
これは多くの方が言っている事ですが、シヴァガミもデーヴァーセーナもアヴァンティカも皆強く(バトル的に)、気高いです。まあボリウッドにせよインド映画に弱い女性が出てくるイメージ全然ないですけれど。。。どちらかというと、テンションと気持ちを全て顔面に注ぎ込んだシヴァガミの顔芸の方が面白かったです。ラムヤ・クリシュナ驚いた顔、多彩過ぎでしょ!

まとめ

演出の奇抜さに対して、一つ一つのシーンがドラマときっちり絡みついて構成されているのに気づくと舌を巻く。世界最大の映画産出国インドの底力を見た気がします。
ちなみに本作のキメは歌舞伎の見得のような演出が多く、とにかく画面的にキマってる事を意識してて音楽とも連携してキメててすごく気持ちいいです。それに水戸黄門の姿をバラす時の伏線からのタメみたいなものも使われてて、綺麗な勧善懲悪だしそういうところが意外に日本人の熱狂に油を注いだのかと密かに思っている。何にせよどえらい作品が生まれてしまった!またやってたらぜひマサラ上映で2部一気鑑賞をして私も紙吹雪飛ばして熱狂したい!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!以下リフレイン→静かにフェイドアウト)

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