NetflixアニメDEVILMAN(デビルマン) crybabyはここが独特(ネタバレ無)

Netflixで1/5に公開された新デビルマンアニメ版。
デビルマンを百年に一生まれるか否かの駄作である実写映画verしか知らなかった私ですが、あの四畳半神話大系、マインドゲーム、ピンポンの湯浅監督がつくると聞き、本作crybabeを完走して、デビルマンがどういう作品なのかようやく理解する事が出来た。詰まるところ本作は駄作どころか素晴らしい作品だと思う。
どんなところが?という部分を盛大に語るのは、ネタバレ編に譲るとしてこちらでは作品の外堀や構成している部分部分にフォーカスしていきたいと思います。

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基本情報

放送時間-全10話。各話25分程度
原作-永井豪「デビルマン」
監督-湯浅政明
脚本-大河内一楼
音楽-牛尾憲輔
キャラクターデザイン-倉島亜由美
デビルデザイン・デビルキャラ作画監督-押山清高
アニメーション制作-サイエンスSARU
公開日-2018年1月5日全世界同時配信(Netflixだけ)
出演
不動明-内山昂輝、山崎智史(少年時代)
飛鳥了-村瀬歩、藤村真優(少年時代)
牧村美樹-潘めぐみ
ミーコ-小清水亜美
牧村太郎-稲川英里
牧村ノエル-小原雅人
牧村亜樹子-小林さやか
シレーヌ-田中敦子
カイム-小山力也

以下、本作オリジナルキャラクター
幸田燃寛-平野潤也
長崎光司-津田健次郎
ワム-KEN THE 390
ガビ-木村昴
ククン-YOUNG DAIS
バボ-般若
ヒエ-AFRA
不動礼次郎-桐本拓哉
不動香織-中村千絵

「あらすじ」
泣き虫の高校生、不動明は幼馴染の飛鳥了と再会し、頻発する猟奇事件が悪魔の仕業だと解明する為、二人で危険なパーティーに潜入する。そこで明は次々と悪魔に変わっていく人々、蹂躙されていく人々を目撃する。そして、明もまた悪魔と化してしまう。悪魔化し姿、態度まですっかり変わってしまった明だったが、中身は泣き虫のままだった。悪魔による無残な事件が頻発する中で人間のまま悪魔と化した明はその力の使い方、自身の存在を問う。そして明をサポートしながらも未来への明確な意志を持つ了は何を見据えているのか…。悪魔と人間の行く末は一体。

というわけでさっそく独特ポイントをご紹介。

①、オリキャラのラッパー陣はほぼ全員プロラッパー

ヒップホッパー達
左からワム・ガビ・ククン・バボ・ヒエ。

個人的に一番初めに印象的なのはここでした!すごく今の作品にしているなあと感じます。もう典型的なヤンキーや不良というのが存在しない現代にとって、スタイルとして継承しているのってラッパー達なんじゃないかなあと思います。フリースタイルっぽかったのも今の旬ですし、何より今まさに物語が立ち上がってる感がするのが良い。
しかも、ラップでナレーションも兼ねてたのは文句なしに最高!テンポもいいし、カッコもいいし!
というわけで各ラッパー達のリアルな仕事も載せとくぜ!

①-1ワム-KEN THE 390(ラップ監修兼任)

人物紹介:
ヒップホップMC/株式会社DREAM BOYS代表取締役CEO。リクルートに3年近く在籍していた元ビジネスマンラッパー。現在『フリースタイルダンジョン』の審査員を務める。2016年にCDデビュー10周年を迎えた。
WEBサイト:http://www.kenthe390.jp/

①−2ククン-YOUNG DAIS

人物紹介:
北海道旭川市出身のMC/役者。過去ニューハンプシャー州のハイスクールに通った経緯を持つ。2014年にMC兼役者として園子温監督作品「tokyo tribe」に出口海役で出演。
てゆうかククンとして歌ってた曲が一番カッコよかった気がする…一番美味しいシーンです!是非!

①−3バボ-般若

人物紹介:
日本をこよなく愛する侠気HIPHOPMC。元「妄想族」フリースタイルダンジョンにラスボスとして出演中。 毎週、フリースタイルブログを更新。俳優や声優、鍛え上げた肉体を活かしてモデルとしても活躍。長渕剛、いかりや長介を敬愛している。

①−4ヒエ-AFRA

人物紹介:
日本のヒューマンビートボックス演奏者(Human BeatBoxer)1996年にビートボクサーRahzelのパフォーマンスに衝撃を受け独学でビートボックスを始める。高校卒業後N.Y.へ単身渡米、映画「Scratch」出演や、唯一の日本人として出演したビートボックス・ドキュメンタリー映画「Breath Control」などにも出演。2003年、日本人初のヒューマンビートボックス・アルバム「Always Fresh Rhythm Attack!!!」をリリース。以降、国内ビートボクサーのパイオニア的存在として、多くのイベントやフェス、CMなどに出演するなど国境を越えて活動を展開している。

備考:ガビ役木村昴は言わずもがなですが、現ジャイアンのCVです。バリバリの声優さんです。ラップもちょっとやってました。

②、第9話神演出の数々

とにかく観るなら9話まで。と声を大にして言いたい。まずここで登場するSNS演出こそ本作が現代でやった意味だと思えたし、争いや差別が止まぬリアルな世界と強くリンクした瞬間でした。ここが最も見せ場ですが、詳細はネタバレ編で!
ミーコが群衆に問うセリフこそ、永井豪が世界に問いたかったセリフではなかったのでしょうか?悪魔よりも恐ろしくもなれてしまう人間達へ。
そしてエンディングシーン。まず、ここだけ曲が違います。卓球さんと七尾旅人の曲です。これがまたどこか懐かしくて切ない。
旅人の唄が本当に染みるんです。しかも!エンディングが九話だけは飛びません。本来、Netflixは自動でエンディングを飛ばす機能が付いているんです。飛ばしたくない場合は「クレジットを観る」ボタンを押さなくてはいけないんです。なのに、ここだけない。エンディング後半で流れる。物凄くシンプルなシーン。バイクで道を走っているだけがまるで別世界のもののように神々しく感んじるんです。何を言ってるか全然分からんって?とにかく九話に詰まってんだよ!って事です。

③、SNSの使い方

9話の話とも連動しますが、本作は特にSNSがちょこちょこと使われます。もはやSNSを使わない演出自体が時代感が逸脱してしまうという事なのでしょうが…本作では情報拡散や人心荒廃の意図だけではなく明確にメッセージを伝える意味でも使用されています。
担い手として、牧村美樹は「高校陸上界の魔女」という通り名でインフルエンサーとして非常に強いSNSラインを持っている人物として描かれています。
アニメの中で敢えてSNSで?という意味はおそらくNetflixで全世界同時配信という部分も含め、世界中へのメッセージの届け方として最も今日的で高い効果が得られるからなのでしょう。綺麗事だけに留まらないネットコメの悪辣さや下品さ、加減を知らない部分を伏線として本線にも絡ませているのはとても特徴的

④、日常描写とデビル描写の住み分けとキャラの歪ませ具合

Devilman デビル画面
通常のキャラクターデザインは、倉島亜由美さん(亡念のザムザのキャラデザやエウレカセブンの作画監督、原画など)による淡い学園青春ものを感じさせる非常に男女ともにとっつきの良い印象を受ける(上画像)のに対して、デビルデザイン(下画像)は押山清高さんによる動物と虫と現象それぞれの、あいの子のような全く別の生き物としての区分されています。
それぞれにとても印象的で、アニメを観ている効果を十二分に感じます。
そして、ここら辺が湯浅監督の手腕なのでしょうが、デビル達が出てくるシーンは常にメリハリを効かせて描かれている。
家族団欒、陸上部活風景、川沿いの艀、マンションの中庭、等の日常風景と通常キャラの見事なマッチング。
その淡いキャラクター達が溶けて、弾けて内側から吹き出すように現れる悪魔の描写。
また恐怖や快楽、苦悩に顔を歪ませるキャラクター達の揺らぎや歪みは、本作の大きな見所の一つだと思います。
そして、ただ一人だけ猛々しく力強く、禍々しいデビルマンの描写。
このそれぞれが非常にうまく描かれていますので、もうずっとハラハラドキドキで観る事が出来ます。

⑤、エログロ制限のない描写&マイノリティを自然に写す描写


エログロはみんな書いているんで、まあその通りって感じです(笑)おっぱい出まくり、S◯Xから、オ◯ニーまでアリアリです。血もドバー出るし、首チョンパ、指チョンパ、体液系までこちらも結構アリアリです。ご注意を。
むしろ個人的に目を引いたのその中でも、エロは男同士や女同士もさりげなく描かれているし(男同士はさりげなくどころではないけど)、主人公明が住む牧村家は国際結婚家庭だし、そもそもデビルマン自体がマイノリティなんですが、そういった部分もさりげなくではあっても描いているのはさすが配信!日本ではまだまだなので新鮮でした。

まとめ

非常に今日的な演出が多いというのが、特徴的な部分かもしれません。ストーリー構成やキャラクターや設定のオリジナル要素についてはどうしてもネタバレしてしまうので書きませんでしたが、四十年前の作品を現代にアップデートする点で他にも多くの独特なポイントが本作にはあります。それでいてテーマは普遍的で、感想の印象としては変わらず激烈で愚かで悲しいなとなるのだから凄い作品です。物語に意外性と過激さを求める方は是非おすすめ!

以下、湯浅監督傑作達もせっかくなのでご紹介。
アヌシー国際アニメーション映画祭 長編部門グランプリ・クリスタル賞受賞!

呑めるように一気に観た。正に湯浅ワールド全開作品。

ピンポンの第一話目です。原作も実写映画も面白いけど、アニメが一番燃えた!

湯浅監督の突き抜けた映像表現の出世作品。

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