秋の安曇野観光は美術館で”ギャラリートーク”をおすすめする8つの理由【体験レポ】

安曇野に観光に行こうと思ったあなた、美術館、記念館が多過ぎて悩ましい状況ではないでしょうか?それもそのはず、安曇野地域だけで、実に20以上のミュージアムが存在する日本一のミュージアム地区なのです。

そんな一大ミュージアム地区の中でも特に素晴らしかった体験を本ページではご案内したい。
各館で学芸員さんの案内とトークが出来る良イベント「ギャラリートーク」!
これが、なんとなくミュージアム系に行きたい人にとっては特に素晴らしい体験になる。というか、「なった!」という事をお伝えしたいと思います。

ギャラリートーク とは
実施日:10/20(土)~11/4(日)(2018年版)
内容:12のミュージアムで実施している。各館の学芸員らが作品や作家のエピソードを交えながら、展示を案内してくれる。
※私は全て入り口で「お願いします」と言ったらやってくれました。
所要時間は:20分~30分程度。※ただし各館で振れ幅があるので特に閉館前の場合は確認した方が安心です。
運営:安曇野市美術館博物館連携事業実行委員会

ギャラリートーク地図

スポンサーリンク

学芸員さんとの対話(トーク)は体験そのもの

いきなりですがあなたが、観光地に行く場合決め手はなんでしょうか?
SNSの情報、WEBやテレビや雑誌の特集記事を見て。

よりもおそらく知人による紹介や面と向って口頭で紹介された場所の方を優先しがちではないでしょうか?
今私が、こうしてあなたにご案内している事を、WEB上ではなく顔を合わせ、目を見てお話の中でお伝えした方が確実に記憶に残ると思います。

その情報はあなたの体験だからです。
自分が体験した感覚は、一番刺激的です。

もちろん、集中して見る事や聞く事で衝撃を受ける感動体験も多々ある思いますが、これはある程度経験が必要です。

何かを集中して見たり聞いたりするのはとても疲れるし、その方法が分からないと難しいです。
美術館や博物館で、「一体何をどう見ればいいんだ?」と思ったことがある方は多いと思います。私もよくあります。
ですが「話す」という体験は人を選ばずに、まっすぐに自分の脳に情報を届けてくれますし、自分の言葉に置き換えて理解する事ができます。

そうして作品を見てみると、あら不思議、ビンビン感性に訴えかけてくるじゃあないですか!
”アートの見方を知る”という中々得難いものを獲得出来る、貴重な体験ができるのがギャラリートークなのです。

では、ギャラリートークは具体的にどんな体験が出来るのか?

おなじみリスト化して実際に私が3館巡って体験したトークも交えてご紹介致します。

1、学芸員さんの長年たくわえた知識は、ネットや観光紙にはない私の為の情報だらけ

近代美術館ギャラリートーク
話の流れや私の興味に合わせて学芸員さんの引き出しから出てくる情報たるや、もう正に私にジャストミートなんです。
会話の中で、私が疑問に思った事に答えてくれているわけですからその通りなんですが、これぞ正に”ホスピタリティ””おもてなし”と言って間違いないサービスです。

2、掲示物読むのは、結構たいへん。資料の中身を知ってる人がかいつまんで話してくれるのは本当に嬉しい

ミュージアムに大抵ある作家の年表やぼうだいな作品のテーマ性、エピソード、これをすべて読むのは時間、気力ともに結構たいへん。
こうして情報を発信する側の私でも、できるだけすべて読みたいけれど…と思いながらも諦めてしまうことが多々あります。それらを全て話す事はもちろん時間の都合上出来ませんので、かいつまんでくれています。

どこをかいつまめばいいか分からない私ではなく、しっかりとかいつまむ為の選別作業まで済ませてお話ししてくれるのはとてもありがたい。読むのが遅い私からしたらむしろ時間の節約でもある!
もうかなり、安心して聞く事が出来ます。
読むより、聞く方がはるかに身体的な負荷も軽いです。

3、会話形式は、疑問をすぐに解決する事が出来る

対話の良さはそのスピード感です。これってどういう意味だろう?と思った瞬間に疑問にし、回答を得る事が出来る。スポーツでラリーが続いて行くかのような爽快感です。さらに次の疑問へ繋がって行く、探求の楽しさも同時に味わえます。
ジャンセン美術館では、とにかく質問をポンポン返してくれたので、短時間で結構深いところまで作品について考えていました。

下記記事に生かしております。良ければご一読どうぞ。

今回はin安曇野ジャンセン美術館での体験レポートをご案内致します。 私は、美術館には年に一回行けば良い方くらいの頻度の門外漢ですので、記事...

4、自分が分かりづらい、とっつきにくいと感じていた作品世界の美しさの捉え方、感じ方を知る事が出来る

中原中也

中原中也

私にとって、美術は全般的に分からないことがほとんどです。
ほとんどですが、来たからには分かったふりをしてうなづいたりする。
特に彫刻芸術や草花や虫などのモチーフは本当に分かりません。ほとんど、自分の人生で深く意識した事がなかったものだからです。
でも、深く意識を向けて来た人の言葉を受け止める事は出来ます。
作品からだけでは、難しかった対象に対する愛情も伝わって来ます。
そこで初めて自分の知っているものに置き換えて、見る視点を得るのです。
豊科近代美術館でも、高田博厚の肖像彫刻が数多くありました。

「ここに展示してあるのは、高田さんと親交のある人物の彫像彫刻ばかり」〜そんな作者とモチーフ人物との親交エピソードを沢山聞きました〜

親しみや敬意の中で、作っただろう作品には不思議と、その人物の人柄が一層感じられる気がするのです。

5、自分の感想や疑問を口にすると、作品とより向き合う。

作者のことを知ると、作品についてもまた深く感じ取れるようになります。対話の場合、必ず自分の感想を伝える番が回って来ます。疑問は都度都度浮かんで来ます。
そうして言葉に変えていると、不思議な事ですが、その作品が抱いているものがぼんやり見えて来たりするのです。おそらくこれが集中して見て聞いている状態です。自分の言葉がそのやり方を教えてくれるんです。

6、自分とは違う解釈に触れる事で、世界がひろがる。

oldaman-child1

公式HP収蔵作品より

学芸員さんと感想をシェアし合うと、しばしば感じ方が全然違う事があります。

ジャンセン美術館ですが、上記の絵の話をしている時

「何をしているところか?」
と質問されました。

私は

「おじいさんが何かを作っている。それを子供達が眺めている」
と答えました。
学芸員さんは

「泣いている子供をおじいさんが慰めているところ」

と答える人もいるんですよ。と返答しました。

なるほど、そういう見方も出来るのか…
そうするとこの色合いは少し悲しみを帯びているのかな。となる。
人と話す事で見方が広がるんです。

7、一緒に居合わせた人と感想を共有出来るのが、うれしい。

これは、SNS世代の方にはすぐに理解出来ると思います。

そもそも、知人や友人の口コミで観光地に行く理由の中には、「同じ話題をしたい」欲求が少なからずあります。人は感動した時は誰かに話したくなるものです。
私の場合は、いずれも学芸員さんを独り占め出来る時間帯に行ってしまったので全てマンツーマンだったのですが、感想をその場で同じくトークに参加していた人と共有出来るのはこの欲求を満たしてくれる効果があリます。

8、新しい人と接した喜びを得られる。

旅につきものなのは、”現地での人との交流”です。結局人は、人が大好きだし、旅行という非日常の中でいつもと違った関係も求めています。
”学芸員さん”という職業の人と話す機会がどれほど日常に存在するでしょうか?
知り合いじゃない限り、ほぼ皆無です。

そんな人の人生もわずかですが、垣間見る事ができます。

新たな扉を開く瞬間です。
私はむしろ学芸員とは、どんな仕事をしていてどんな人がなるのか?という事が気になってそれとなく聞いてしまいました。思い切り個人情報なので何も語れませんが、そんなコミュニケーションだってお互いが良ければ素敵な出会いですよね。

デメリットについて

いい事ばかり書くのはセールス感すごくて、本音なのか疑われるのでデメリットも書きます。(ただし、私はこのイベントは本当に良イベントだと思っています。なぜ無償サービスでやっているのか本気で疑問な程です。お金払っても私はお願いします)

デメ1、好きな見方をしたい人にとって、余計なお世話な事も

自由に自分の感性を全開にして作品をみる人にとって、余計な知識や作者の考え方など入れたくない。ということもあると思います。もちろんこのイベント自体、お願いしないと出来ませんので、独自の感性で作品と触れ合いたい方はお願いしない方が吉です。

デメ2、実は展示場やパンフなどに全て情報が列記済パターンがある

私はプロの目で省略してくれる過程を見れるという点で、これをデメリットとは感じませんが、つぶさに情報をチェックする方の場合「全部見たし、知っているよ」というパターンは大いにあり得ます。自分の為だけの説明ではなく、来るかた万人に対しての案内なので、どうしても館内にあるからと言って省略出来ません。
私のおすすめは、疑問に思った事を質問してみる事。聞くだけの場合よりも、自分向けの情報が得られるし、はるかに広がりのある豆知識や楽しさが生まれます。

まとめ

この体験を12の美術館・記念館でそれぞれできるというのが本当に素晴らしい(しかも学芸員さん毎で得意ジャンルもまた振れ幅があるとの事!コンプしたい)。
これこそ、新しい美術館体験だと思う。しかも、追加料金なし通常入館料のみでやっているというのが、凄すぎる。

本当に有意義な、体験でした。

<おまけ>

さらにギャラリートークをするとついてくるガイドブックというのも凄まじい情報量。並の旅行ガイドブック級だと思う。
普通そういうものは500〜1000円程度で販売しているものだが、これも無償でギャラリートークを聞くと漏れなくもらえる!
もはや、ここまでしなくてもレベルに達しつつある山盛りサービス!

学芸員さんの負担が大きいので、少しの期間しか出来ないとの事ですが、あったらまた絶対行きたいイベントでした!

スポンサーリンク
スポンサーリンク