アニメ心が叫びたがっているんだ 感想「爽やかなきらめき青春物語」

※結構ネタバレ致します。

心が叫びたがっているんだ公開ポスター

もはやある一定以上の面白さは確実に担保してくれる長井岡田タッグ作品。
本作も青春バリバリでしたね。

「3秒あらすじ」
成瀬が幼い頃の迂闊な一言から家族の大惨事となり声を失い、高校生となりミュージカル劇を行う事でその声を取り戻す話。
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キレキレの脚本っす!

開始5分の展開が鮮やか過ぎて度肝抜かれました。
成瀬順というキャラクターの説明、事情。
そして彼女が抱えてしまった罪と己に課した罰まで一ぺんに描いてる。
それでいながら説明的な要素は一切ない!シーン自体が十分にパンチ力を持っている。しかも劇中劇への娘と王子のロマンスへの伏線。それらをたった5分で!
5分ですよ?これがキレキレじゃなくてなんなのでしょうか!
もうここまでスッキリかつ大胆に出だしがあるのでその後の心理、事情描写について
は安心して観て入られました。
結構冒頭の説明が少なすぎて、脳内補完してたら突然終盤急カーブ切ってきて
そっちかーってなる映画多いんですが、本作はもう安心です。

細かい学生描写に余念がない

ほんとこのブログで一番書いてる気がしてきたこの言葉。
ディティール!特に学生描写はぶっちゃけディティールですね。
学校という箱の中での役割だったり関係性が一番のポイントですからね。
そういうところをリアルに細かく描写してくれると、ああこれは俺の知ってる学生だなあとなる。
逆に雑に描写されると学校を舞台にした別のもの。になる。
具体的には、チアの脇役二人(完全モブです!)が野球部が勝ち進んだ時用の踊りを校庭の端で踊り合う下り。
出し物をミュージカルに決定する為に何度かクラス会の形式を取りクラス内で不満の声を描く。
など特にストーリーに必要のない部分も取り入れる事で学校空間を実にリアルに描写してました。
坂上家の溜まり場感もとても青春ぽくて良かったけどあまり出さなかったのはやはりリアルを意識したからなんだろうか…

とにかく青いっ!

青さとは何か?誠実さや真っ直ぐさ。そうひたむきさです!
文化祭用のミュージカル劇にそんなの生まれんのかよと思うでしょうが、そういう
微妙なものにこそ、人のキャラクターとは浮き彫りにされるものです。
初めはバラバラだった足並みが揃っていく。正にきらめきの高校生そのものだったのが凄く良かったです。ずっと泣きそうでした。
大きな思惑や妙な謀りごとは一切ない。それぞれがが個人個人の主義や主張(その背景に事情)を持っていてそれが交錯しぶつかり合う青い世界でした。
恋愛三角、四角関係系は岡田脚本の得意中の得意なので相変わらずのこじれ具合でしたが、元カノ元カレの関係だとかほのかにエグみのある関係性になってるのは本当岡田脚本でしたね。いいスパイスだったと個人的には思います。

そして2つだけここはこうして欲しかった部分がっ!

主人公の恋愛要素も青春して欲しかった

一番こじらせてるのが主人公でした。相手も坂上君だと絡んだ瞬間から分かるし、めちゃくちゃメールしてて(声が出ないので)当然くっつくと思ってました。
まず、くっつかないんかい!学生なんですからそういうこともありますよ、それはいいんですけれど。
別の女が坂上と仲良さそうにしてたからって本番やらずに逃げ出すってそりゃないぜ!
こんにゃく性格過ぎだし、自己中心的過ぎてついていけません。
普通に黒歴史だし、友達なくすレベルです。
青春映画らしく、サイキックな展開演出じゃなくてきちんと劇をやって、坂上への想いを込めた素晴らしい劇をして、その後打ち上げなどには出ずに一人逃げ出す。
そしてそれを探し回る皆&坂上という青春王道で勝負して欲しかったです。
とはいえ、この話自体終盤の終盤に持ってきてくれたおかげで本作はとても爽やかな印象のまま切り抜ける事ができたと思う。

歌と別の歌を重ねて本音と建前を同時に歌わせないで欲しかった

やまびこ式で良かったんちゃう?と思えてならない。
二つの歌を被せて歌わせたせいでどっちも良く分からなかった。
これが劇のクライマックスな上に本作が一番伝えたかったところだと思うと本当に哀しい。洋画を英語字幕で観る位のなんとなくさでは分かった。

まとめ

稚拙で痛々しい後悔から始まり、周りに心を許し解き放せるようになるまでを描いたお話。ありふれた後悔、ありふれた失恋、ありふれた学生描写など非常に手に届きやすいながら爽やかさは維持していた不思議な作品でした。

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